【元】宴会☆部長のらくがき

ただの落書きです!気にしないで。

プロ失格

終電が無くなれば仕方無しにタクシーに乗って帰る。その際には流しのタクシーに乗ることにしている。先日もコンビニでジュース(あくまでもジュース!)を買い、適当にタクシーを止めて乗り込んだ。
その運転手は60〜65歳位の男性であったが、それ位の年齢の人はたくさんいるので、特に何も考えず行き先を告げる。そしてジュース(断固としてジュース!)をグイッと飲んで目をつむる。これが俺のスタイルだ。
5分程して高速に乗った。こっから30分位かなと目をつむったまま思う。30分でも眠れないよりマシだ、と思ったら、後方よりけたたましいクラクションが聞こえてきた。うるせぇなぁ、と思いつつ振り返ると、乗ってるタクシーがプリ○ーラにすごく煽られてる。プリ○ーラごときがぁ!という台詞が一瞬、頭をよぎるが、ていうか、この車は何km/hで走ってるのだろうと思ったのでスピードメーターを見ると、
35km/h
「えっ、高速道路の走行車線ですよ!?」と心の中で叫んでみるも、運転手は悠々とハンドルを握っている。せめて60km/hは出して欲しいところであるが、爺さんの最大限のポテンシャルを引き出そうとして事故られても困るので、「まあ、存分にゆっくり走ってくれよ・・・。」と再び心の中でつぶやきつつ、残っていたジュース(誰がなんと言おうと)を飲み干してから目をつむった。
5分も経たぬうちに再びクラクションが鳴らされ、俺の仮眠が破られた。また、煽られてんのかよ、と思い目を開けると、道の真ん中を走っている。真ん中だからいいかな・・・って、走行車線と追い越し車線の真ん中だよ。センターラインをまたいで走ってるよ!奥さん奥さんクッキングストップ!
「運転手さん!大丈夫ですか!」とすかさず声をかける。こんな爺さんと一緒に死ぬのは嫌だ。100歩譲って仲根かすみなら良いかな、ってそんな問題じゃない。
「えっ?何がですか?安全運転で走ってますよ〜。」爺さんからはのんきな返事が戻ってきた。2車線使って走れば安全っていうじゃない〜、でも、あんた車線守って無いですから、残念!
もうこうなると仮眠どころの話じゃなくて、もしもに備えて注意を払いつつ乗車していなくてはならない。車がフラフラと車線を変るたびに(もちろんウィンカーとか出さない)、左右後方を確認して安全を確認する。スピードもさっきは40km/hで走ってたと思ったら100km/h超えたりしてるし予断を許さない状況だ。
途中で降りようかと思ったけど、会社から貰ったタクシーチケットは1枚しかないし、財布には二千円しかないしで、この車から自宅まで降りることすらできない。ほんと貧乏ってイヤねぇ。
その後もなんだかフラフラとした危なげのある運転ではあったが、なんとか自宅まで辿り着くことができた。降りる前に爺さんの顔を確認する。二度とあんたの車には乗らんぞ、ばかやろーこのやろーめ、という気持ちで一杯な宴会☆部長だったのでした。おしまい。オチなし。